コミックチャンプルー スペシャルインタビュー 人間椅子

4月7日(土)に桜坂セントラルで行われた人間椅子ライブ。19年ぶりの沖縄ライブは、「おどろ曼荼羅 人間椅子 2018年春のワンマンツアー」の一環として行われました。しかも沖縄ライブのみオープニングアクトに「地獄車」が参加。場を沸かせてからの人間椅子の登場は、盛り上がりが一気に頂点へ。待ちに待った沖縄のファンは指笛で喜びを表現! アツイ夜となりました。インタビューはその翌日の午前中に実施。沖縄ならではの話や、コミックチャンプルーならではのマンガについても聞いてみました。また、「地獄車」のボーカル下條スープレックスホールドさんもコメントを寄せて頂きました。

取材・文/島袋直子

 

興奮冷めやらぬ沖縄ライブ翌日の午前中、次の会場へ移動直前にインタビューを実施。お忙しい合間を縫ってお話を聞かせて頂きました。

−−沖縄をツアーに選んだ理由は何ですか?

ナカジマノブ(以下:ノブ) 高良レコードさんが企画を考えてくれて、イベンターさんに人間椅子に連絡つきますかと。連絡をもらって、この辺りでできませんかと頂いた日程が、たまたま僕らのツアーがこの日程だったので、すり合わせたらうまくハマることができました。

−−今回のライブで沖縄用に選んだ曲はありますか?

和嶋慎治(以下:和嶋) 人間椅子として来たのが19年ぶりじゃないですか。1999年に来たきりだったんだけど、その間にアルバムをいっぱい出してるから、そのブランクを埋める感じにしたいと。セットリストは、ツアーはローテーションでやるんですけど、それ以外の曲をやりたいなと。他の会場でやらない曲でやったのは「芳一受難」と「黒猫」ですね。「黒猫」は19年前もやったと思います。

−−実際にライブをしていかがでしたか?

和嶋 前に来た時はすごいアツかったと思います。各地いろんな盛り上がり方があって、土地なりのアツイ盛り上がり方をしてくれるんですけど、沖縄はもう外国に来たみたいな感じ。日本人とノリ方が違う。南国っていうのかな。凄いエネルギーだなと。今回もきっとそうなるんだろうなと思ったら、それ以上にアツイというか。ホントに待っててもらえたんだと感じられて、やってて楽しかったです。

鈴木研一(以下:鈴木) 沖縄の人がやる指笛「ピュー」ってやつ、あれが歓声の中から聞こえて、沖縄に来たっていう感じがしましたね。他のライブでは絶対鳴らない音だから。みんなやるんですか? 沖縄の人は。

−−よくやりますね。

ノブ 僕は1度、すごい前に別のバンドで来たことがあったんですけど、それはちょっと特殊なライブだったんで、沖縄の人の前でちゃんとライブやったのはほぼ初めてなんですよ、昨日が。なので、想像以上に盛り上がってくれたのが第一印象。で、ドラムは皆より数歩後ろじゃないですか。だけど僕の所まで届くアツさがありましたね。1曲1曲すごい喜んでくれてるなっていうのがね。

−−今回のライブは19年前と比べてどうでしたか?

和嶋 お客さんの感じでいうと、19年前は自分たちも19歳若かったんで、若い女性が多かったというか。まだイカ天の余波があったというか。今回は男が増えたなーと。やっぱロック好きの人に聴いてもらえるのが一番嬉しいので、地元のロックファンの男の人が多いのかなと。ホントに自分たちがずっとロックをやってるのを認識してもらえたんだなと。19年前以上に思えました。

鈴木 19年前は、お客さんはもっと少なかったと思いますね。だから沖縄はまだキツイのかなと思ったんですけど。昨日はたくさん来てくれたから、また来れるなっていう印象でしたね。

−−曲作りで沖縄を意識したり、参考にしたことはありますか?

和嶋 いやそれは無い(笑)。何故かというと、沖縄を参考にした曲作りする人がいたとして、差し障りがあると申し訳ないですけど、地元の人がそれやるならすごくリアリティあると思うんですよね。もちろん一つの音楽スタイルだから、リスペクトという意味で全然やっていいんですけど。とはいえ東北出身の二人には、血の中に入ってないんですよ、南の感じってのは。血肉となってないものを出すっていうのはちょっと。ルーツである北っぽいのをやった方が説得力がある。そっちをやっていこうと思いますね。南のものはこうなんだろうなと思うけど、それをその通りにはなかなかやれませんね。「ピー」とかすぐやれないもの、東北の人は多分。黙っちゃうんですよ。そういう行動をすぐ出せないんですよ、北の人間は。スゲーなと思いますよ、こっちの人は。楽しいだろうなと、毎日が(笑)。

−−オープニングアクトとして「地獄車」さんが出ましたが、いかがでしたか?

和嶋 助かりました。僕たちのことも好きでいてくれてたみたいで、一緒にステージを作り上げたという気はしますね。最初にすごくお客さんを盛り上げてくれて、出やすかったんですよ。あと体型、ああ沖縄の人なんだなって感じがした(笑)。横にこーなってて(笑)。体はゴツくてちょっと怖そうに見えるけど、気持ちが優しい人たちなんだと。だから楽屋でも、向こうは緊張されてたみたいだったけど、こっちは全然緊張することなくリラックスできました。あと、鈴木くんが感動してたあの……。

鈴木 彼らはいつもライブで試割りで板を割るのを、昨日は瓦にしてくれて。瓦は高いからあまりやらないって言ってたけど。自分らの音楽を売り込もうってことでライブはしてるだろうけど、それと同時に場をあっためようという気持ちがすごい伝わって、なんて優しい人たちなんだろうと思ったんですよね。MCも人間椅子って出してくれてたし、時間も巻いてくれちゃってたりして。なんか申し訳なかったなと。すごい気を使ってもらいました。

ギター・ボーカル 和嶋慎治

 

ライブ前日に沖縄入りしたメンバー。皆さんそれぞれ沖縄を楽しんだようです。

−−沖縄で行きたい所は行けましたか?

和嶋 行き足りなかった。自分はとにかく着いたら走りたかったんですよ。沖縄本島をね。前回は日にちがあって、バイク借りて結構色々回れたんで、今回もちょっとだけでもそれやりたいと思って。雨降ってたんですけど、たまらずバイク借りて。南の方を回って「ひめゆりの塔」とか行ったりして。やっぱ良かった。海沿い走ってみて沖縄来たなーって、そこで実感できました。

鈴木 前回連れてってもらった首里城近くの沖縄そば屋さんがすごいおいしかったんで、その感動をもう1度と思って、自分で歩いて知らない店に入ったらすごい不味くて(笑)。沖縄だから沖縄そばが旨いかっていうとそうでもないんだとわかって(笑)。口直しに「市場本通り」に行って。これも僕の大好物のサトウキビジュースは青臭くて旨かった。青臭いもの大好きなんで。サーターアンダーギーでしたっけ、あれも東京と比べると全然旨かったです。イベンターの人はタコライス食ったほうがいいですよって言うんで、食ったら全部旨かったですよ。沖縄そば以外、全部旨かった(笑)。

和嶋 グルメ1点いいですか。美味しいのあった。バイクでグルッと回った時に、ひなびたスーパーがあったんだよ。イオンとかそういうのじゃなくて地元のスーパー。そこ入って晩ご飯買おうとして、何とかイリチーみたいのがいっぱいあったので、それ買ってホテル帰って食べたらすごく美味しかった。

鈴木 イリチーって何?

−−炒め物のことで、沖縄方言でイリチーと言います。

和嶋 昆布とか、切り干し大根みたいなのとか、名前は全然わからなかったけど、似たようなものがいっぱいあって、イリチーですよ多分。それが味付けがとても甘くて美味しかったです。

鈴木 普通にイリチーって言葉使って沖縄の人みたいじゃない(笑)。

和嶋 昨日覚えた。

ノブ 僕は行きたい所に行けてしまったので(笑)。そういうの調べたりするのが好きで、ネットでここ行きたいなって調べて、到底今回では行ききれない数になっちゃったから絞ったんです。で、僕マンホールカードとかダムカード集めてるんで、もらえる時にもらいたいなって。着いた日が平日の金曜日で、その日しか行けない「那覇浄化センター」まで歩いて行って。でもちょっと迷っちゃって、もうあと1時間ぐらで閉館ってところで、最後の20分小走りでした。そこで汚泥タンクとか見学して(笑)。マンホールカードもらって。

食べたいものも僕、食べられちゃったんで、すごい感激してるんですよ実は。沖縄ライブ満喫しちゃったなみたいな(笑)。一番食べたかったのは有名なジーマーミ豆腐。あと「お食事処みかど」のチャンポン食べたかったんですよ。チャンポンって僕らが考えると「チャンポン麺」じゃないですか。それが違う食べ物だったんで、これは食べてみたいなって。美味しかった。ちょっと甘めの味付けだったんですけど、野菜炒めみたいなのを玉子とじにして、丼になってるじゃないですか。ご飯も併せてビールに合った(笑)。僕は食べたものが全部肌に合ったのか、美味しかったんですよ。特にソーキそばは東京で食べるのは全部ニセモンだと思うよ。麺が全然違って、向こうで食べてもそこそこかなと思ってたんですけど、こっちで食べたのは全部旨くて。ソーキそばだけでも4杯食べました(笑)。

他にも初日の夜に県庁近くの沖縄家庭料理屋さんに行ったんですよ。金曜日と土曜日は三線の弾き語りやってるって知らないで行ったんですけど、僕が座ったすぐそばでやってて。その店歌詞カードとか、三板(サンバ)って打楽器が置いてあって、みんなにそれをやれやれって配ってたんですよ。すごい気持ちよくなっちゃって。半分トリップしながら三板でずっとセッションしてました(笑)。

ダムにも行きましたからね。「漢那ダム」とか、「金武ダム」とか。那覇市内の「金城ダム」とかいいですね。首里城の壁を意識して作ったんですよね。石畳みたいな。

あと、色のすごい魚の刺身食べたいと思って。グルクンとか。「名護市営市場」の食堂で刺身定食食べたんですけど、それがすごい色の刺身が湯引きとかしてあって。青とか、なんか7色みたいになってましたけどね(笑)。それもすごい美味しかったですね。歯ごたえがあって、皮の部分が美味しかったですね。

和嶋 満喫してますね。

ノブ また次回に行きたい所があるんですよ。「ガンガラーの谷(洞窟)」に行きたいなーと思って。次回はそういう方を攻めてみようかと。今回はダムとかマンホールとか食べたいもんに行ったんで。次は歴史的なところとか自然に行ってみようかと。だから絶対また来ますよ(笑)。

−−他にも次回沖縄に来たらやりたいことはありますか?

和嶋 僕は多分バイク乗ると思うんですけど。今回は下の方しか回れなかったから、時間あるなら本島1周したいですね。あと石垣島に神と対話できるユタっていうんですか? すごい有名な人いるんだって、おじさんで。オカルトとかのイベントに出ると、石垣島にそういう人がいるってみんな知っててその話題になるんですけど。で、地球が何度か(笑)危ないって時期があったらしいんだけど、その石垣島のおじさんが祈ることによって、地球の滅亡を救ってるっていう(笑)。有名な人がその界隈にはいて、会いたいと思ってたんですよ。だから時間ある時を見つけて石垣島に行ってみたい。そのお方にお会いしたいです。

鈴木 全然リサーチできてなくて、どこがいいとかわかんないですけど、もし時間があるなら、山とか行って見たことないような虫を見つけたいと思うんですけどね。虫とか花とかそういうの見るのが好きだから。普通に庭先に今も真っ赤な花が咲いてますよね。よくスロットとかにも出てくるハイビスカスも咲いてるところもありますよね。4月でこんな。

ノブ あと僕は「美ら海水族館」行ってみたいなと。あと、居酒屋さんでステーキ食べたんですけど、ステーキ屋さんでステーキを食べたいと思って。あと、コザに行ってみたいですね。街がアメリカだって聞いたんで。

ベース・ボーカル 鈴木研一

 

マンガのサイトであるコミックチャンプルー 。せっかくなので皆さんにマンガについて聞いてみました。

−−好きなマンガは何ですか?

ノブ 僕はもう、日野日出志先生が全て好きです。先生の作品だったら、イラストだろうが、ショートショートだろうが、長編だろうが、ちょっとした雑誌に書いてるコラムだろうが、大好きです! 日野日出志先生のものなら。最近の「BUBKA」って雑誌に吉田豪さんが日野日出志先生のインタビューやってて、それに人間椅子のことも書いてあるんですよ。

和嶋 おお。繋がりましたね。

ノブ (笑)。書いてあった。人間椅子とか非常階段。

和嶋 そうね、だからノブ君が日野日出志好きだってんで、「幻色の孤島」って曲作ったもんね。

ノブ うん。

和嶋 マンガに着想得た曲もありますよ。あと俺、「ゴルゴ13」が好き。あと諸星大二郎とか。あと伊藤潤二も好きです。

鈴木 もういっぱいみんなが言ったから、俺は普通に流行ってるものとか。今、テレビとかよく出るような東村アキコ先生のマンガが大好きですね。「海月姫」も好きだし、「かくかくしかじか」っていうやつがすごい好き。あと浦沢直樹先生のマンガは全部大好きですね。スポ根ものが好きなんですよ。俺、柔道とかやったことないのに柔道マンガ大好きなんですよ(笑)。

和嶋 「がんばれ元気」とかダッシュなんとかとかやたら言ってるもんね、鈴木君。

鈴木 ダッシュとは言ってねえけど、「がんばれ元気」は僕のバイブルですよ。ボクシングもやったことないけど、ボクシングマンガ大好き。

和嶋 マンガの話いっぱい出てくるね。俺、車マンガ好き。「湾岸ミッドナイト」とか、「頭文字(イニシャル)D」とか好きですよ。全部読みましたよ。

ノブ 逆にそれしか読まなかったりするもんね。

和嶋 面白いと思うんだけどね。1回がカムシャフトについてだけ語るみたいな回とか。面白いと思うんですど。

ドラム・ボーカル ナカジマノブ

 

終わりに沖縄の人間椅子ファンに向けて、次回の沖縄ライブへの意気込みと今後の活動を聞いてみました。

−−また沖縄ライブを行うとしたら、ファンへメッセージはありますか。

和嶋 「なまはげ」みたいな曲があったりとか、割と北国に着想を得た曲が多いんですけど、沖縄の人には無いテイストが自分たちにはあると思うんで、その辺をまた楽しんでもらえればなと思いつつ。で、ロックの楽しさは世界共通だと思うんで、アツイ部分は伝わると思います。一緒にロックを楽しみましょう。

鈴木 前回19年前ってことで、19年かけて来たけど、もっと短いスパンで来たいなと思いますね。やっぱり自分らのアンプで、自分らのドラムセットで、いつもの音を沖縄の人に見せたいから、これからはフェリーがいいと思ってんだよね(笑)。フェリーで来たいですね。安全性もそうだけどさ、アンプの音がね。

和嶋 まあね。

鈴木 自分のでやりたいんですよね。

ノブ    次はそうしたいね。僕は「ウチナーンチュ」とか、一言ぐらい沖縄の言葉でMCしたいなって。

−−最後に一言お願いします。

ノブ  来年が30周年なんで。

鈴木 そこでフェリーで来るかもしれない。

ノブ  それは僕は心の中でもう考えてる(笑)。多分作品とかも、30周年に向けて作るんで。

和嶋 そうですね。

ノブ  期待してもらって。

和嶋 リリースは必ずするんで。そこでまた来れたらいいな。

 

2018年4月7日(土)沖縄ライブセットリスト

      1. 1.宇宙からの色
        2.りんごの泪
        3.ねぷたのもんどりこ
        4.品川心中
        5.命売ります
        6.芳一受難
        7.見知らぬ世界
        8.洗礼
        9.黒猫
        10.悪夢の添乗員
        11.雪女
        12.針の山
        アンコール.なまはげ

 

オープニングアクトの「地獄車」さんからもコメントを頂きました。

地獄車ボーカル下条スープレックスホールドのさんコメント

人間椅子様のライブを、五感をフル回転させ、肉眼で見逃さず、一言も聞き漏らさずにライブに見入ってました。

人間椅子様は、私たち地獄車の目指す、日本語ロックの完成形であります。そして活動の仕方も含め、私達の今後の方向性を後押ししてくれた気がします。

私たちも人間椅子のようになりたい、そう決意した日でありました。

人間椅子様、ありがとうこざいます。

また沖縄へメンソーレ!

 

人間椅子プロフィール

和嶋慎治  (ギター・ボーカル)

鈴木研一  (ベース・ボーカル)

ナカジマノブ(ドラム・ボーカル)

青森県「弘前高校」の同級生であったギターの和嶋慎治と、ベースの鈴木研一により結成。コンセプトは、BLACK SABBATHなどの70年代ブリティッシュ・ハード・ロックのサウンドに、あえて日本語の歌詞を載せるというもの。津軽地方の方言や津軽三味線の奏法も導入。バンド名は、江戸川乱歩の小説より。1989年TBSテレビ「イカすバンド天国」に出演し、1990年にメルダックより「人間失格」でメジャー・デビュー。その後、ドラムのメンバーチェンジやレコード会社移籍を経て、現ドラムのナカジマノブが2004年に正式加入。2013年に「OZZFEST JAPAN 2013」に出演し再ブレイク。現在までオリジナルアルバム通算21作、ベスト盤4作、ライブ盤2作を発表。2018年はBSジャパン連続ドラマJ「三島由紀夫命売ります」の主題歌を担当。4月、初のMV集「おどろ曼荼羅~ミュージックビデオ集~」(Blu-ray / DVD)をリリース。

人間椅子オフィシャルサイト http://ningen-isu.com

 

リリース情報

『おどろ曼荼羅~ミュージックビデオ集~』

4/4(水)発売
Blu-ray Disc:¥3,704(税別)  TKXA-1119
DVD:¥2,778(税別)TKBA-1251
全16曲

南原明美先生「第8回 なは市民芸術展」奨励賞インタビュー

ベント案内で予告したとおり、南原先生の取材に行ってきました!
私が訪れたのは本日10月30日(金)。
入り口にはドーンと「第8回 なは市民芸術展」の看板がお出迎え。
受付から入場すると会場いっぱいに入賞作を展示。
南原先生が受賞した作品「実話・地名笑い?!話」は「美術部門 デザイン」コーナーに鎮座?!
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会場の休憩用の椅子に腰掛けてインタビューを開始!
ーーこの展示会に応募したきっかけは何ですか?
南原:去年、マンガで出品した方がいて、これもいいのかと思って、私の作品である「実話・地名笑い?!話」を応募しました。これは私がマンガを描いてますが、デザインも私が行なってるので、それも含めてマンガ単行本を出しました。これにポスターや広告もトータルでデザインということで出したんですが、受賞したのは単行本だけでしたね。
ーー受賞した感想はいかがですか?
南原:マンガを出品するのは珍しいケースと思うので、不安の方が大きかったです。それが奨励賞でビックリ! JAGDA(公益遮断法人日本グラフィックデザイナー協会)の知り合いのデザイナーさんも奨励賞で展示されてるので、その方と同じ賞なんだともうビックリで! 嬉しいです!
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ーー知ってる読者も多いと思いますが、この作品の特徴を南原先生から説明して下さい。
南原:ひとことで言うと「マンガ版探偵ナイトスクープ」です! 最初は知り合いから聞いた地名に関する笑い話で行こうと思いましたが、タクシーの運ちゃんがいいネタくれたので、調査する価値ありかと。厚かましくも自分を主人公にして。顔は実物とかけ離れてますが(笑)
ーーこの作品に取り組んで良かった事は?
南原:地名に興味があるとはいえ、一人でここまでは調べられなかったですね。編集長に追い立てられ…。マンガでの取り組みのライフワークになりました。
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ーー作品で大変だったところは?
南原:デザインは表4(裏表紙のこと)にマンガのコマを細かく切り取ってフォトショップで貼り付ける作業が地味に疲れました。背表紙も書籍デザインが初めてだったので、本の厚みが何ミリになるかわからず大変でした。印刷屋さんに厚さ何ミリか出してもらいましたけど。
マンガは毎月連載だったので、1ヶ月のスパンの中で取材してプロットを起こして、原稿に取り掛かる作業だったので、ネタが尽きるとキツかった。
ーー無理やり手がかりを拾って次へ繋げましたもんね。
  では、この作品の見どころは?
南原:主人公のナンさんも取材してますが基本素人なので、どこにどう出るかそのライブ感を読者の皆さんにも楽しんでもらえればと思います。
ーー最後に読者へのメッセージを!
南原:受賞した勢いでもっとこの本をPRしたいです。マンガの元となった南風原町の本部、そして本部町にもご挨拶したいですね。
   保栄茂編もおまたせして申し訳ありません! 他の仕事と調整しつつ、ジワジワと進めていきたいと思います!
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ここで実行委員の諸見さんにもコメントをいただきました。
写真左の方です。
「この作品は取材力や絵も高評価でした。写真に頼らずほとんど絵に起こしてるのも凄いです。十分に取材を行っている仕込みの凄さに限りますね」
と、かなりの好感触。
これは南原先生だけでなく、コミックチャンプルーも受賞した作品と言っても過言ではなさそうですね。
最後に南原先生からの動画コメントですといきたい所ですが、初めてだったので失敗しました。
どうもすみません!
では、11日まで開催してるので、まだ見てない方はぜひ!
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コミックチャンプルー スペシャルインタビュー うえやまとち先生

「僕は発信するマンガ家。どこに住んでても、経験をもとにマンガを発信続けてい行く。」

 8月23日に「クッキングパパ」142巻が発売されたばかりの、うえやまとち先生。福岡県在住で、福岡の生活を反映させながらマンガを発信し続けている。コミックチャンプルー編集長がヒュマンアカデミー那覇校で娘さんのクラスの授業を行ったこともあり、そして6月に行われた(公社)日本漫画家協会の贈賞式で、うえやま先生にお会いする機会があったことにより、インタビューが実現!「クッキングパパ」の制作秘話や沖縄に関することをお聞きした。

 

  • 1979年にマンガ家デビューした、うえやまとち先生。マンガ家になろうと思ったきっかけは何だったのか。

僕がマンガ家になったのは「サイボーグ009」を見てマンガが好きになったからだね。絵が好きで009ばっかり描いてた。中学1年でマンガ家になろうと決めたね。夏休みだったかな。「COM」というマンガ雑誌が出た時に、どんどんのめり込んでって。そして「石ノ森章郎のマンガ家入門」を見たら、ちゃんと描かないといけないなと思ったね。新人コーナーにいつか載りたいと思って一生懸命描いてたけど、落ちたね。

投稿して入選したのは、1977年に少年ジャンプの手塚賞に佳作、1981年に小学館のビッグコミック新人賞に佳作、モーニングで1984年に「クッキングパパ」で準入選してそこから連載が始まったね。

  • 福岡県在住でマンガを描き続ける、うえやま先生。マンガ作品を執筆する上のポリシーは何なのだろうか?

絵を描くのが好きで、それが仕事になったのが嬉しいよね。でもいざデビューしたらマンガ家ってこんなに大変だとは思わなかったね。楽しいこともあったけど。若い人にはオススメしません(笑)。でもそれで怯んだらダメだよね。それでもなるんだと頑張らなきゃ。

マンガは好きなこと描けて、読者の反響があると嬉しいよね。メッセージを発せられるというか、言いたいことをマンガで言える。僕はデビューできてラッキーだったと思う。少年誌はネームを鍛えられるのが大変だけど、青年誌はそうでもない。青年誌にネームを沢山持って行ったら、ネームの端にちょこっと描いた、子どもをおんぶしてるお父さんの絵を担当者が見つけて「これいいね」って。家庭的なものを描いたらってすすめてくれたんだ。アクションとかシリアスとかじゃなく、家庭的なものが自分は合ってると思ってたんで、ちょうど良かった。実はその当時、すでに光文社の「ジャストコミック」で「大字・字・ばさら駐在所」という福岡の浮羽町を舞台にした作品を描いてたんで、それで描く路線が確立したかな。その当時浮羽町の山奥に住んでたんだけど、東京の人が思ってる以上に田舎なんだよね。それが変に自信が持てたね。田舎の生活をこちらから発信してやろうと。発信するマンガ家になろうと。

  • 「クッキングパパ」の連載が開始したのは1985年。現在まで1400種以上のレシピを扱っている。その制作の舞台裏を聞いてみた。

得意なジャンルは今も描いてる料理マンガかな。料理は面白いし楽しい。料理ネタは沢山あるけど、ストーリーに起こすのが大変だよね。「クッキングパパ」はクリスマスもバレンタインも30回以上やってるんだもん。大変だけどみんな幸せになるように描いてるよ。

「クッキングパパ」の制作方法は、料理を作ることから始まるんだよね。アシスタントも料理が好きでないと務まらない。週の半分は料理してることもあるよ。読者が実際に作れるものしか描かないし。掲載予定の料理が作ってみて美味しくなかったら作り直しもしょっちゅうあるね。1352話の「みかんサンドでどうだ」の回では、みかんにサンドして美味しいものをランキングで載せてるけど、やめたほうがいいワーストランキングも入れてる。実際に試したからわかるんだよね。他にもレシピはいろんなものを参考にしてるよ。僕の母が作って美味しかったものとか、近所のおばちゃんから秘伝の味を聞いたり、プロの人にデミグラスソースはどこの店がいいかとか。「クックパッド」も見てるね。最初に見た料理本は今でもバイブルだね。読者からのアイディアも呼びかけたら600くらいは集まったかな。取材に来て欲しいという読者もいたね。ストーリーも僕の実体験がもとになってるよ。柳川に行った時の体験をストーリーに活かしたり。旅行もネタになるね。

  • 「クッキングパパ」は主人公、荒岩一味の家族と、職場仲間のストーリーで綴られている。うえやま先生の家族もモデルになっているようだ。

息子がバーをやってて、ライブもやってるので、打ち上げの時は家族で料理を作ったりしてるね。僕は肉料理で、奥さんは野菜、娘はスイーツ担当。沖縄の「おでん東大」の焼きテビチを再現したこともあるよ。

「クッキングパパ」の荒岩の娘のみゆきは、僕の娘を参考にさせてもらってることも多いね。作中のキャラやエピッソードも娘との実体験をもとにしたものとか。何でも体験。新人の頃はマンガ家は大ボラ吹きでなければならないと言われたけど、僕は体験派。体験したものでなければ描けないもん。

僕の娘はヒューマンアカデミー那覇校に通ってたことがあるけど、その前の琉大にいた時に沖縄が気に入ったみたいで、もっと沖縄に居たかったようだね。絵心は持ってたし、習字も好き。マンガ的なことはすぐできる。今は結婚して育児に専念してるよ。孫は可愛いね!

  • 娘さんを訪ねて、沖縄を訪れることが多かったといううえやま先生。「クッキングパパ」では沖縄ネタが数多く描かれている。

沖縄に行ったのは、6〜7年前に娘が沖縄の学校に通ってた頃に、年に4〜5回は行ったかな。主人公の荒岩一味の息子、マコトが沖縄の大学に進学したのも、娘が琉大に行ったからだね。96巻でマコトが家を出て沖縄に行く時には、日本中を泣かせようと、荒岩の妻の虹子さんにドゥルワカシーを作らせたよ。

沖縄の嫌いなところは無いな。最初の頃は観光地に行ってたんだけど、パック旅行だと沖縄を見たことにならないと思って、そのうち那覇のホテルに泊まって街をぶらぶらするのが楽しみになったね。

沖縄の読者からもお便りがあったよ。店もだいぶ描かせてもらったね。たまたま行った店でも、描いていいかと言うと「いいよ」と言ってくれた。同じ店にも何度も行ったね。いろんな沖縄そば屋にも行った。ヤギ料理も市場のおばちゃんに教えてもらったね。釣りしたこともあるよ。与那国でアカジン3匹釣ったことあるし、うちの奧さんが。沖縄の魚は甘みがあって好きだね。

沖縄に行って大変だったのは、方言が分からなかったことかな。地元の人にあれこれ聞きながらも深入りしない程度で。沖縄民謡の唄者(歌手)大工哲弘さんとも友達になったね。福岡のライブの時には呼び出されて、一緒に唄ったりもしてるよ。

  • 最後に読者へひとこと!

「クッキングパパ」は、まだ描いてるんでよろしく! 142巻出たよ! 毎週描いてたら142巻まで来ちゃった。料理ネタは尽きないね。海外に行っても面白いし。「週間モーニング」では京都のマンガミュージアムと組んで6月下旬から韓国編、8月には中国編がスタートしたよ! 9月16日からは「クッキングパパ展」が京都国際マンガミュージアムであるから見てね!

プロフィール
うえやま とち
福岡県福岡市出身
63歳
(公社)日本漫画家協会九州支部長
1984年より「週刊モーニング」で「クッキングパパ」を連載。第39回講談社漫画賞特別賞受賞

 

気さくにインタビューに応じてくれた、うえやまとち先生。どうもありがとうございました! 読者の皆さんも、先生の活躍を応援しよう!

  • 「クッキングパパ」を買うなら

http://morning.moae.jp/search/?keyword=クッキングパパ

 

  • 「クッキングパパ展」の情報はここをチェック!

http://kyomaf.kyoto/manga_museum/cooking_papa/

 

  • インタビュー掲載をにつき、読者プレゼント応募〆切延長!

http://comichan.com/?p=2317

 

 

南原明美先生「第8回 なは市民芸術展」奨励賞インタビュー

イベント案内で予告したとおり、南原先生の取材に行ってきました!
私が訪れたのは本日10月30日(金)。
入り口にはドーンと「第8回 なは市民芸術展」の看板がお出迎え。
受付から入場すると会場いっぱいに入賞作を展示。
南原先生が受賞した作品「実話・地名笑い?!話」は「美術部門 デザイン」コーナーに鎮座?!
会場全景1a
 会場全景2
会場の休憩用の椅子に腰掛けてインタビューを開始!
−−この展示会に応募したきっかけは何ですか?
南原:去年、マンガで出品した方がいて、これもいいのかと思って、私の作品である「実話・地名笑い?!話」を応募しました。これは私がマンガを描いてますが、デザインも私が行なってるので、それも含めてマンガ単行本を出しました。これにポスターや広告もトータルでデザインということで出したんですが、受賞したのは単行本だけでしたね。
−−受賞した感想はいかがですか?
南原:マンガを出品するのは珍しいケースと思うので、不安の方が大きかったです。それが奨励賞でビックリ! JAGDA(公益遮断法人日本グラフィックデザイナー協会)の知り合いのデザイナーさんも奨励賞で展示されてるので、その方と同じ賞なんだともうビックリで! 嬉しいです!
南原さんインタビュー1
−−知ってる読者も多いと思いますが、この作品の特徴を南原先生から説明して下さい。
南原:ひとことで言うと「マンガ版探偵ナイトスクープ」です! 最初は知り合いから聞いた地名に関する笑い話で行こうと思いましたが、タクシーの運ちゃんがいいネタくれたので、調査する価値ありかと。厚かましくも自分を主人公にして。顔は実物とかけ離れてますが(笑)
−−この作品に取り組んで良かった事は?
南原:地名に興味があるとはいえ、一人でここまでは調べられなかったですね。編集長に追い立てられ…。マンガでの取り組みのライフワークになりました。
南原さんインタビュー2
−−作品で大変だったところは?
南原:デザインは表4(裏表紙のこと)にマンガのコマを細かく切り取ってフォトショップで貼り付ける作業が地味に疲れました。背表紙も書籍デザインが初めてだったので、本の厚みが何ミリになるかわからず大変でした。印刷屋さんに厚さ何ミリか出してもらいましたけど。
マンガは毎月連載だったので、1ヶ月のスパンの中で取材してプロットを起こして、原稿に取り掛かる作業だったので、ネタが尽きるとキツかった。
−−無理やり手がかりを拾って次へ繋げましたもんね。
  では、この作品の見どころは?
南原:主人公のナンさんも取材してますが基本素人なので、どこにどう出るかそのライブ感を読者の皆さんにも楽しんでもらえればと思います。
−−最後に読者へのメッセージを!
南原:受賞した勢いでもっとこの本をPRしたいです。マンガの元となった南風原町の本部、そして本部町にもご挨拶したいですね。
   保栄茂編もおまたせして申し訳ありません! 他の仕事と調整しつつ、ジワジワと進めていきたいと思います!
 チョウケイ&南原
ここで実行委員の諸見さんにもコメントをいただきました。
写真左の方です。
「この作品は取材力や絵も高評価でした。写真に頼らずほとんど絵に起こしてるのも凄いです。十分に取材を行っている仕込みの凄さに限りますね」
と、かなりの好感触。
これは南原先生だけでなく、コミックチャンプルーも受賞した作品と言っても過言ではなさそうですね。
最後に南原先生からの動画コメントですといきたい所ですが、初めてだったので失敗しました。
どうもすみません!
では、11日まで開催してるので、まだ見てない方はぜひ!
作品展示前