清明祭 〜シルクロードから沖縄まで〜
取材、文、写真 みかつきなお
挿絵、文、写真 ぜんざいなおみ
プロローグ
以前見た番組で意外なものを見た。
場所は中国甘粛省(かんしゅくしょう)敦煌(とんこう)シルクロードの要所である。文化の交差点だ。
画像1 莫高窟

敦煌は多数の岩窟壁画で有名な莫高窟(ばっこうくつ)
で有名である。
画像2 砂漠の墓地

そして敦煌郊外の砂漠の墓地で花をたむけウチカビ(冥界のお金)を燃やし、お供えの供物を家族で食べるのを見た。
…これは沖縄のシーミーじゃないか!
こんな中国の端っこで沖縄と同じことをやっている。中国では清明節という。そんな清明祭、シーミーを今回は特集したい。
1. 那覇市識名霊園「入り口」より取材開始
画像3 三角コーンの道と警備員

識名園の側にあるせいかごっちゃになっている人もいるようで、識名園は王家の庭園です。
その識名園を取り囲むように形成されたのが識名霊園。時は1955年くらいから1960年代。那覇市の人口が増え中心部にあった墓地を野っ原だった識名方面に移転するよう行政からの指示で段階的に補助金から墓地を移転するようになっていった。しかし段階的過ぎて無計画な墓地移転が進み、「日本一迷子になる墓地霊園」となりました。世界一かもしれない。墓地の「九龍城」、そんな無計画な一帯に入り口などございませんが、人家と墓地の境目のはっきりしたこのポイントを入り口の一つとしましょう。
そんな入り口には警備員が。所属は那覇バスで、ここに車停められるとバスが通れないので警備員がいるわけです。お疲れ様です。
画像4 裏道の渋滞

そんな警備員の苦労をよそ目に裏道は駐車した車の列で一方通行状態。どちらかが引いて通らなければならない無法地帯。
画像5 テント

日除け雨よけに墓の前のテントを張る人も多い。
ここで、以前取材した牧志3丁目自治会のご意見番の言葉を思い出した。
「復帰前は米軍払い下げの落下傘(パラシュート)をテントにシーミーしていたよ。」ということでした。それだけみんなシーミーに気合い入れているわけです。
画像6 お掃除、草刈り

昔に建てたお墓の周りはコンクリートにヒビが生え自分達で綺麗にしないといけません。墓に辿り着くまでにセンダングサのタネが衣服につくので、綺麗な服装で墓参りする人は沖縄ではあまりいません。この写真はちょうどセンダングサも刈ってきれいに掃除が終わったところです。
画像7 折りたたみ椅子など

折りたたみ椅子など。お年寄りが多い場合は必需品です。
2. おしゃべり夫婦、林氏(りんうじ)金城家との会話から見る沖縄史
画像8 お供物一式。

やっとお話し大好きおじさんに出会いました。
奥さんが手作りの重箱を紹介しました。九品の重箱、昨日作って今日まで日持ちするように一品一品油通しをしたそうです。
おもちは15個。供物は奇数という習慣はみなさん一緒のようです。
画像9 次男墓 長男墓

二つお墓が並んでいて、左が次男墓、右が長男方です。金城さんは次男方の息子で、本来なら岐阜県など本土に散らばった親戚が一同に集まり、テントを張って賑やかなシーミーになっていたはずですが、今年はみなさん集まらず、ご夫妻だけのシーミーになったそうです。
画像10 携帯の中の写真

そしてお墓を建て替える時に金城さんがまるで装飾古墳のように中に絵を描いて、系図も書いたそうです。ハスの花など極楽浄土を表現したようです。
そしてわたしから「林氏を名乗っているということは士族の家系ですか?」と聞いたら、
「うちは久米村の先祖で、華僑の子孫になるわけさ。」
これは沖縄史に残る方々の子孫に出会えてよかったとしか言いようがありません。
1392年、明国から察度王時代の中山王国へ福建省の技能者たちが渡ってきました。彼らは那覇の久米村に住み、久米三十六姓と呼ばれ、学識、技術などを重用されました。彼らが伝えたのが清明祭シーミーなのです。
そう、西は中国の西の果て敦煌から、東は沖縄までこの時期祖先を拝んでいるのです。
とてもスケールの大きな祭りを我々はやっているのです。
林氏を名乗る金城さんの先祖は600年前福建省から来た、林なにがしさんと考えると先祖を敬う行事が続いていることの大切さを感じた今回のシーミー取材でした。
裏道が渋滞しています。みなさんお車使わずにバスを使って識名霊園にいきましょう。しかしバスの本数は少ない。
それよりも那覇市は地下駐車場などを霊園の広場の地下に作ってほしい。
とにかくみなさんトラブルなくご先祖様にお墓参りしましょう。
※ ちなみに、ぜんざいなおみも母とシーミーの為に識名霊園まで行ってきました。
母方、父方、識名霊園なのでいっぺんにまわりやすくてラクです。


昔に比べたらトイレも綺麗で水汲みも近くなって便利になってますね。
遅く行くと門が17:00前に閉まるので管理人さんに、せかされます笑
母方のお墓のお花を買うの忘れたので、墓掃除して線香だけ上げて帰りました。
穏やかな日だったので、よかったです。
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「守護神ゴーレス:エピソード0」
著作 みかつきなお
挿絵 ぜんざいなおみ
