沖縄だけあの不思議なお菓子を満月に備えるのだろうか?
餅の外にこれでもかと小豆がまぶされて、食べにくいことこの上なく、しかも砂糖なしがポピュラーという。
むちゃむちゃーしてるものをたっくわいむっくわいして食べるしかない。
まるで人が食べるものではなく、神が食べる食べ物を前提とした備えものである。
中秋の名月の起源は中国の「中秋」旧暦八月十五日の習慣が起源で、日本の平安時代貴族に伝わり、観月会などが行われていました。
そして庶民にも中秋の名月は伝わり、元々あった収穫祭と集合してゆきました。
それが沖縄にも伝わり、お月見団子の代わりにふちゃぎの登場となる。
ちょうど英語圏でのハーベストムーンも「秋分の日に近い満月」となることから、世界的にもこの時期は収穫祭の時期である。
フチャギは餅は月、小豆は星と子供たちを意味し、子孫繁栄と小豆の赤は魔除けの効果、不浄を払い清める効果があるという。
そこで、方言の「ふちゃぐ」「ふちゃぎる」という言葉がキーワードになる。
「拭き清める」という意味。
フチャギの昔話がある。死んだと思われて墓に入れられた人が墓から救助されて、四十九日の法要を行なっていた人々は捧げられた餅をめでたくしようと、急いで小豆を白い餅にくっつけた。…というお話。
この話、フチャギができてから後世に作られた話ではないか。
月との関連性がなく、取ってつけたようなお話だ。
問題は満月、月に関わって、子孫繁栄。
ここから仮説になります。
女性の経血と女性自身の形。これがフチャギの正体ではなかろうか?
男性自身と女性自身の形をしたものを食べる風習がある。群馬県片品村の「つめっこ祭り」である。これは旧暦9月28日におこなわれ、アレやコレやの形をしたすいとんを鍋で煮て食べる習慣である。
これも豊年祭の一つの形。あまりにもわかりやすい類例である。
昔の人はおおらかで、性器を豊穣のシンボルとしていた。月と女性の経血の関係を感じていたのだろう。
そう、「ふちゃぐ」のは経血で、拭き清めるもの。清められたものが「フチャギ」なのかもしれない。月と繋がった女性のエネルギーを奉納し、それをいただく。これが沖縄の八月十五夜の正体です。
しかし私は甘いフチャギが食べたい。
フチャギの謎、五穀豊穣、子孫繁栄の祈願
