漫画家協会沖縄ブロックの会員でもある大城冝武先生から本をいただきました!
大城先生が「沖縄タイムス」や「うらそえ文藝」等で書いたのをまとめたものです。
硬い本かと思いきや、ページをめくると「ポンチ絵」と呼ばれる1コママンガが散りばめられ、沖縄マンガの歴史を辿る本としても楽しめますよ!
古書店としても知られる榕樹書林さんから出ています。
興味のある方はぜひ!
大城冝武著 絵解き「琉球処分」と東アジアの政治危機 琉球弧叢書33
大城冝武著
1879年(明治12年)、明治政府は熊本鎮台の兵とともに処分官松田道之を送り込み、首里城を占拠し、首里王府を廃し、琉球を日本の版図に強制的に組み込む、いわゆる「琉球処分」を断行した。以降、今日に至るまで琉球・沖縄は日本政府による新植民地主義的支配のもとにあり、軍事基地との共存を強制され、人々の不満と不安が渦巻いている。
本書は「琉球処分」に前後する時期、当時の雑誌等に掲載されたポンチ絵・漫画・戯画にあらわれた琉球・沖縄を絵解きし、当時の東アジアの政治危機、―すなわち欧米列強の対アジア侵略の脅威の下で軍事化によって対抗しようとする日本、近代化に対応出来ない清、翻弄される琉球、虎視眈々と侵略の機会を狙う西欧の関係性の内実をえぐり出そうとするものである。
従来とは異なった視点からの「琉球処分」から、私達が学ぶものは少なくない。
1879年(明治12年)、明治政府は熊本鎮台の兵とともに処分官松田道之を送り込み、首里城を占拠し、首里王府を廃し、琉球を日本の版図に強制的に組み込む、いわゆる「琉球処分」を断行した。以降、今日に至るまで琉球・沖縄は日本政府による新植民地主義的支配のもとにあり、軍事基地との共存を強制され、人々の不満と不安が渦巻いている。
本書は「琉球処分」に前後する時期、当時の雑誌等に掲載されたポンチ絵・漫画・戯画にあらわれた琉球・沖縄を絵解きし、当時の東アジアの政治危機、―すなわち欧米列強の対アジア侵略の脅威の下で軍事化によって対抗しようとする日本、近代化に対応出来ない清、翻弄される琉球、虎視眈々と侵略の機会を狙う西欧の関係性の内実をえぐり出そうとするものである。
従来とは異なった視点からの「琉球処分」から、私達が学ぶものは少なくない。
〈目次〉
第一章 沖縄マンガ史
第二章 「琉球処分」のイメージ
第一節 「琉球処分」のイメージ
第二節 琉球分島改約事案と伊犁事件
第三章 明治初期における日本人の「琉球」観
第四章 「台湾処分」
第五章 中国・日本・琉球
第六章 東学農民戦争期の日・朝・清
第七章 「琉球処分」前後の東アジア情勢
第八章 「薩摩襲来」と「日本屈属」のメタ・ヒストリー
追録一 虚構の「琉球藩」
追録二 沖縄マンガの展開
A5判、上製、218頁
定価(本体3,600円+税)
*著者紹介*
大城 冝武(おおしろ よしたけ)
1946年、沖縄に生まれる。
1970年 琉球大学教育学部教育学科卒業。
2012年 沖縄キリスト教学院大学定年退職。
2013年 沖縄キリスト教学院大学名誉教授。
1995年 博士(医学)
主な著書
『マンガの文化記号論』(弘文堂、1987年)
『環境のモデルノロジー』(北大路書房、2006年)
『高齢期不安の認知の性差・年齢差・地域差に関する横断的研究』
(民族衛生第61巻第2号、1997年)